副首相、日本企業にベトナムへの早期半導体投資を呼びかけ
2025年05月31日

第30回「アジアの未来」会議出席のため訪日中のグエン・チー・ズン副首相は、5月27日にキオクシアホールディングスの渡邊智治副社長と面会し、同社に対して早期にベトナムでの半導体分野への投資を要請した。副首相は、キオクシアが世界のデジタルインフラ整備において重要な役割を果たしていると強調し、ハノイ市と覚書(MOU)を締結し、ホアラック・ハイテクパークにおいてAI向け半導体チップ製造プロジェクトを推進するよう提案した。
ベトナムは半導体の地域的な拠点となり、世界のサプライチェーンにおける重要なリンクを目指している。そのため政府は半導体産業の発展戦略を打ち出し、投資支援基金の設立や5万人規模の半導体エンジニア養成計画、公民連携(PPP)の促進など、包括的な半導体エコシステム構築を進めている。副首相は、キオクシアがベトナムへの投資を選択することは非常に正しい判断だと述べた。
これに対し、渡邊副社長は、ベトナム側の提案について具体的に検討し、ベトナム人エンジニアの受け入れ拡大、人材育成分野における協力強化、ベトナム国内の省庁や企業との連携強化を積極的に進めると表明した。キオクシアは日本を代表するメモリー半導体メーカーで、企業価値は約81億ドル。現在、日本で50人のベトナム人エンジニアが勤務しており、今後はベトナムにおける高度技術人材の育成や協力をさらに拡大する計画を持っている。
出典:vnexpress.net