法律情報114号: ベトナムの労働者の通常の労働時間に関する規定
2025年01月15日

ベトナムの労働者の通常の労働時間に関する規定
通常の労働時間の上限
2019年労働法第105条第1項および第2項によると、ベトナムの労働者の通常の労働時間は以下の通りです:
- 1日あたり8時間、1週間あたり48時間を超えないこと。
- 雇用者は労働時間を1日単位または1週間単位で定める権利を有します。ただし、1週間単位の場合、1日あたりの労働時間は最大10時間、1週間の労働時間は48時間を超えない範囲で設定する必要があります。
また、政府は雇用者に対し、1週間40時間の労働スケジュールを奨励しています。
特に、外国人労働者を雇用する企業にとっては、ベトナム労働法が定める通常の労働時間や休憩のルールを守ることに加え、在留資格や労働許可証の面でも適法に管理することが重要です。ベトナムで外国人を適法に就労させるための手続きについては、外国人向け労働許可証申請サービスをご覧ください。
危険または有害な要素に接触する労働について
雇用者は、国家技術基準および関連法に従って、危険または有害な要素に接触する労働時間を制限する責任を負います。
6時間以上の連続勤務における休憩時間
休憩時間の計算
2019年労働法第109条に基づき、6時間以上連続して勤務する場合の休憩時間は以下の通りです:
- 昼間勤務の場合、最低30分間の連続した休憩が必要です。
- 夜間勤務の場合、最低45分間の連続した休憩が必要です。
- 6時間以上の連続勤務がシフト勤務で行われる場合、休憩時間は労働時間に含まれます。
シフト交代時の賃金計算
シフト交代の条件と賃金計算
2020年政令第145/2020/NĐ-CP第63条によると、シフト交代における労働時間の取り扱いは以下の条件を満たす場合、休憩時間が労働時間として認められ、賃金が支払われます:
- シフトの勤務時間が6時間以上であること。
- 連続する2つのシフト間の交代時間が45分を超えないこと。
これらの条件を満たす場合、休憩時間も労働時間に含まれ、賃金が支払われます。
ベトナムで事業を行う企業にとって、通常の労働時間や休憩、シフト交代時の賃金計算に関する規定を正しく理解し、運用することは、労務コンプライアンスの基本となります。加えて、外国人労働者を採用する場合には、適切な労働許可証の取得も欠かせません。ベトナムでの外国人労働許可証手続きについては、ベトナム労働許可証取得サポートをご利用ください。
