ベトナムの電子識別アプリ「VNeID」は、行政手続きや公共サービス、国内の本人確認プロセスで広く利用されるようになっています。これに伴い、多くの外国人旅行者や在留外国人から「ベトナム入国や移動の際、VNeIDの空港での利用や事前登録は義務なのか」という疑問が寄せられています。
結論として、このアプリの使用が必要かどうかは、ベトナムでの滞在目的および滞在期間によって大きく異なります。短期滞在の旅行者(Traveler)と長期在留者(Foreign Resident)では適用される規定が分かれています。
![[VNeID] Do Travelers Need the App? A Guide to Passports, Visas, and Entry for Vietnam](https://greensun-vietnam.com/wp-content/uploads/2026/08/VNeID-App-for-Foreigners-Living-in-Vietnam_-How-to-Register.webp)
1. 【VNeID】旅行者にアプリは必要?
ベトナムへ短期渡航する外国人旅行者は、VNeIDアプリを登録する必要はありません。ビザ申請から入国審査、国内移動に至るまで、すべて従来の紙の書類に基づいて行われます。
短期旅行者の場合
数日から数週間程度ベトナムに滞在する国際旅行者の場合、以下の点が適用されます。
・VNeIDは、渡航前にダウンロードや有効化を行う必要のある必須アプリではありません。
・最優先すべき書類は、6ヶ月以上の有効期限が残っているパスポート原本、およびベトナムの出入国管理法に沿った有効なビザ(またはe-Visa)です。
・ベトナム国内の空港の保安検査場などでアプリが利用されているのを見かけたとしても、短期旅行者がVNeIDの登録に時間を費やす必要はありません。
長期在留者の場合
長期滞在目的でベトナムに渡航・居住する外国人は、VNeIDを活用する機会が多くなります。主に以下のようなケースが該当します。
・労働契約に基づく長期就労・出張
・大学や高等教育機関への留学
・投資、事業活動、または長期居住
これらのグループに該当する場合、ベトナムの電子識別アプリ「VNeID」のアカウントを取得することで、多くの行政手続きや本人確認、国内での民間取引がスムーズになります。
2. 旅行者と長期在留者の利用範囲の違い
ベトナムにおけるVNeIDの必要性は、滞在期間や行政手続きの発生頻度によって大きく異なります。
| 比較項目 | 短期旅行者 (Traveler) | 長期在留者 (Foreign Resident) |
|---|---|---|
| 滞在目的 | 観光、レジャー、親族訪問、短期出張 | 就労、留学、投資、長期居住 |
| 滞在期間 | 短期(通常30日〜90日未満) | 長期(一時滞在/永久滞在カード保有) |
| VNeIDの必要性 | 不要 / 極めて低い | 高い(行政サービス・銀行口座開設等) |
| 行政サービスの利用 | ほぼなし | 定常的にあり |
| レベル2登録 | 不要 | 条件を満たせば推奨 |
| 出入国時の書類 | パスポート原本が必須 | パスポート原本が必須 |
「Traveler(短期旅行者)」の定義
観光、親族訪問、レジャー、イベントやセミナーへの参加、またはベトナム国内で収入を伴う直接的な労働・サービス提供・プロジェクト運営などを行わない短期出張者を指します。長期の滞在登録を行わず、公的な行政手続きも発生しないため、短期旅行者がVNeIDを導入するメリットや義務はありません。
「Foreign Resident(長期在留者)」の定義
一時滞在カード(TRC)または永久滞在カード(PRC)を交付され、ベトナムに合法的に居住している個人を指します。行政機関との連携、銀行口座の開設、賃貸契約、納税者番号の登録などが必要となるため、VNeIDアプリによる電子識別機能が迅速かつ便利に役立ちます。
3. 外国人旅行者はVNeIDのレベル1・レベル2を登録できる?
政令(第69号/2024/ND-CP)に基づき、ベトナムで一時滞在カード(TRC)または永久滞在カード(PRC)を保有する外国人は、年齢や条件に応じてレベル1またはレベル2の電子識別アカウントの交付を申請できます。そのため、パスポートとビザ(またはe-Visa)のみで入国する短期旅行者は、基本的に登録の対象外となります。
3.1. VNeID レベル1とは?
レベル1は、基礎的な本人確認レベルです。条件を満たす外国人は、VNeIDアプリおよびシステム上の指示に従ってオンラインで登録できます。ただし、ベトナムを訪れる短期旅行者が「観光用パスポートがあれば、渡航前にVNeIDを登録できる(または登録すべきである)」と解釈するのは誤りです。
3.2. VNeID レベル2とは?
レベル2は、より高度な本人確認レベルです。外国人がレベル2を取得するには、出入国管理局などの管轄機関に直接出向き、書類の照合、写真撮影、生体情報(指紋など)の採取を行う必要があります。データが同期されれば、各種証明書の情報をアプリ上で提示できるようになります。
3.3. 観光目的のためだけにレベル2を登録すべき?
推奨されません(登録は不要です)。レベル2の登録には出入国管理機関へ足を運び、指紋採取や写真撮影を行う手間がかかります。短期の観光において特別な優遇や特典が得られるわけではなく、入国審査や空港での手続きにおいて、VNeIDがパスポート原本の代わりになることもありません。

4. VNeIDの空港での手続き:旅行者に必要?
国際線を利用する旅行者は、ベトナムの空港でチェックインおよび保安検査を受ける際、必ずパスポート原本を提示する必要があります。国際線の搭乗手続きにおいて、VNeIDアプリはパスポートの代わりにはなりません。
4.1. 国際線でVNeIDをパスポート代わりに使える?
代用できません。VNeIDアプリ内にパスポート情報が登録されていたとしても、それは国内向けの電子表示に過ぎません。国際線の出入国審査では、入国審査官および航空会社スタッフが物理的なパスポート原本を確認し、スタンプの押印やICチップの読み取りを行う義務があります。
4.2. 国内線でVNeIDを使用できる?
ベトナム国内線を利用する場合、以下の点にご注意ください。
・空港での運用において、VNeIDレベル2を本人確認書類として認める仕組みは導入されていますが、これは主にベトナム国民を対象としたものです。
・外国人旅客がベトナム国内線に乗る際は、保安検査でのトラブルを防ぐため、有効なパスポート原本、または一時滞在カード(TRC)の提示が推奨されます。
5. 短期渡航者が事前に準備すべき事項
短期のベトナム旅行者は、VNeIDアプリの登録に悩む必要はありません。従来の渡航書類を漏れなく準備することが、スムーズな旅行への第一歩です。
渡航準備のチェックリスト
| 準備・確認すべき項目 | 不要な手続き・誤解しがちなこと |
|---|---|
| 残存有効期間が6ヶ月以上あるパスポート原本 | VNeIDが入国に必須だという誤解 |
| 有効なビザ / e-Visa(ビザ免除対象外の場合) | VNeID レベル2の登録手続き |
| 往復航空券、または第三国へ移動する出国用航空券 | アプリがあればパスポート原本は不要という勘違い |
| ホテル等の宿泊予約確認書 | 空港での案内を見てアプリをダウンロードすること |
| 航空会社の荷物規定の確認 | ベトナム国民向けのVNeID規定を自分に当てはめること |
空港出発前の5ステップ・チェックリスト
・[ ] パスポートの有効期限を確認(入国時6ヶ月以上)
・[ ] e-Visaの印刷、または必要なビザ関連書類の準備
・[ ] 往復航空券・出国用航空券の控えを準備
・[ ] 最初の宿泊先(ホテル等)の住所確認
・[ ] パスポート原本を手荷物(取り出しやすい場所)に保管
※注記:一時滞在カード(TRC)を所持する長期在留者のみ、必要に応じてVNeIDの準備をご検討ください。
6. 外国人が実際に VNeID を登録すべきタイミング
外国人がVNeIDを登録すべきなのは、合法的な在留カード(TRC/PRC)を取得し、ベトナムで中長期的に生活・就労する場合に限られます。
ケース1:日本からの短期旅行者
・状況: ダナンへ7日間の観光旅行に訪れる日本人旅行者。
・対応: VNeIDは不要です。ベトナム旅行者にとって、最も重要なのは有効なパスポートと、日本国民向けのビザ免除措置(45日以内の滞在)またはe-Visaの条件を満たしていることです。
ケース2:外国人の専門家・就労者
・状況: ホーチミン市に3年間駐在する英国人エンジニア(一時滞在カード所持)。
・対応: VNeIDアプリでレベル1を登録した後、管轄の出入国管理局にてレベル2へアップグレードすることを推奨します。これにより、行政手続きや銀行取引、国内移動が格段にスムーズになります。
ケース3:レベル2取得後の出入国
・状況: VNeIDレベル2を取得済みの外国人が、ハノイからロンドンへ帰国する場合。
・対応: アプリ上でレベル2を所持していても、ノイバイ国際空港の国際線出入国審査では、必ず物理的なパスポート原本の提示が必要です。
7. VNeID に関するよくある誤解
誤解1:ベトナムを訪問するすべての外国人は VNeID のインストールが必須である。
・事実: VNeIDは長期在留者向けの機能が中心であり、短期旅行者にインストールや登録の義務はいっさいありません。
誤解2:VNeID にパスポート情報を登録すれば、紙のパスポートは持ち歩かなくてよい。
・事実: アプリ上の電子表示は、国際線の出入国審査においてパスポート原本の代わりにはなりません。常にパスポート原本を携帯してください。
誤解3:ベトナムの空港で VNeID が使われているため、外国人観光客も提示しなければならない。
・事実: VNeIDの空港での運用は、主に身分証明書(CCCD)を持つ「ベトナム国民の国内線利用」を対象としています。国際線を利用する外国人旅客は、従来通り専用のパスポートレーンを使用します。
誤解4:レベル1とレベル2の登録方法は同じである。
・事実: 異なります。レベル1は条件を満たせばアプリからオンラインで完了できますが、レベル2の取得には、公的機関(出入国管理局など)に直接赴き、指紋採取や写真撮影を行うことが必須です。
8. よくある質問 (FAQ)
Q1. ベトナム旅行者にVNeIDアプリの登録は必要ですか?
A. いいえ、短期旅行者がベトナムへ入国するためにVNeIDは不要です。パスポート原本とビザ/e-Visa(必要な場合のみ)をご準備ください。
Q2. VNeIDはベトナム入国時にパスポートの代わりになりますか?
A. いいえ、代わりにはなりません。国際線での出入国時には、必ずパスポート原本および関連書類の提示が必要です。
Q3. 日本人旅行者はVNeIDを登録すべきですか?
A. 短期の観光や出張であれば登録する必要はありません。パスポートの残存有効期間やビザ免除条件(45日以内の滞在)、宿泊先情報の確認に集中することをおすすめします。
Q4. どのような外国人がVNeIDの登録準備をすべきですか?
A. 一時滞在カード(TRC)や永久滞在カード(PRC)を所持し、ベトナムで生活、就労、留学、投資を行う長期居住者が対象となります。
Q5. 外国人がVNeIDレベル2を申請する際に必要な書類は?
A. 有効なパスポート原本、一時滞在カード/永久滞在カード、本人名義のベトナムの携帯電話番号、メールアドレス等が必要です。その後、管轄の公安機関で対面での書類照合と生体情報登録を行います。
Q6. Green Sunは外国人に代わってVNeIDの登録代行を行いますか?
A. いいえ、直接的な登録代行は行っておりません。Green Sun Vietnamでは、事前条件の確認、書類のチェック、ビザや一時滞在カード(TRC)、労働許可証(ワークパーミット)に関するコンサルティングを提供しています。写真撮影や指紋採取などの生体情報登録は、必ず申請者ご本人が管轄機関に赴いて実施していただく必要があります。
9. まとめ
結論として、ベトナム旅行者にとって、VNeIDアプリの事前登録やインストールは渡航の必須条件ではありません。短期滞在の旅行者は、パスポート原本やビザ/e-Visa、航空券などの基本的な渡航書類の準備に集中することが最も重要です。
一方、ベトナムにおいてVNeIDは、現地に長期滞在し就労や生活を行う外国人が、行政手続きや公共サービスを円滑に進める上で非常に有用なツールとなります。
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・ビザ/e-Visa・ビザ免除・入国条件に関するコンサルティング
・入国・滞在関連書類の翻訳および事前チェック
・一時滞在カード(TRC)・労働許可証(ワークパーミット)・一時滞在申告のサポート
・VNeIDアプリの自己登録に向けた必要書類の事前確認・アドバイス
※ご注意: Green Sun Vietnamは、VNeIDの登録代行や本人確認の代理手続きは行っておりません。管轄機関への書類提示、写真撮影、指紋採取(生体情報登録)などの手続きは、申請者ご本人が直接行う必要があります。
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ホーチミン支店コンサルタント
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