ベトナムに住む外国人の間で「VNeID」を耳にする機会が増えています。しかし、「登録すると何ができるのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、細かな申請手順ではなく、ベトナム在住の外国人がVNeIDを利用するメリットと、具体的な活用場面について整理します。ご自身または企業が、今すぐVNeIDアカウントを登録すべきか判断するための参考にしてください。

1. 外国人にVNeIDの登録義務はある?
結論から言うと、VNeIDはベトナムへ入国するすべての外国人に義務付けられているわけではありません。
ただし、長期滞在者、外国人労働者、投資家、企業の法定代表者など、オンライン行政手続を頻繁に行う人にとっては、特にLevel 2アカウントの登録が実務上非常に重要になる場合があります。
関連政令(第69/2024/ND-CP号)によると、ベトナム領域内に居住し活動する外国人は、所定の条件を満たす場合、電子識別アカウントの発行を受けることができます。つまり、外国人個人のVNeID登録は一律の義務ではなく、公共サービスや電子取引の利用ニーズ、ベトナムでの在留状況によって必要性が異なります。
・登録を推奨する人: ベトナムに合法的に居住し、有効な一時滞在許可証(TRC)または永住許可証(PRC)を保有する外国人。特に、外国人労働者、投資家、専門家、企業管理者、ベトナムで行政手続や電子取引を行う必要がある人が該当します。
・すぐに登録しなくてもよい人: 観光客、短期出張者、ビザまたはe-Visaで一時滞在し、ベトナムで行政手続、電子取引、公共サービスを利用する必要がない人。
2. 外国人がVNeIDを利用する7つの実用的なメリット
外国人がVNeIDアカウント(特にLevel 2)を保有する最大のメリットは、標準化された電子本人確認を利用できることです。また、公共サービスや民事取引へ、より透明かつ安全にアクセスしやすくなります。
迅速かつ正確な本人確認
VNeIDアカウントは、外国人の電子識別情報を標準化します。システムおよび関係機関・事業者が対応している場合、一部の行政手続や電子取引におけるスムーズな本人確認を支援します。
オンライン公共サービスの利用が便利になる
システムが対応している場合、一部のオンライン公共サービスの利用、情報照会、申請処理状況の確認がVNeID経由で可能になります。これにより、窓口へ移動する時間や交通費の削減につながります。
※ただし、原本照合、生体認証、対面面談が必要な手続では、所管機関の指示に従い、本人が直接手続を行う必要があります。
電子書類をアプリ上で安全に管理できる
VNeID Level 2ではデータが同期され、システム対応が完了している場合、以下のような電子情報や書類を連携・表示できる可能性があります。
・電子版の一時滞在許可証(TRC)または永住許可証(PRC)
・旅券(パスポート)情報
・運転免許証(ベトナムの運転免許証へ切替済みの場合)
※具体的に連携できる情報は、各機関の方針や利用者の登録状況によって異なります。
多数の紙書類を持ち歩く負担を減らせる
利用が認められる場面において、電子情報を照会・提示するためにVNeIDを使用できる場合があります。これにより、一部の取引では紙の写しを準備したり、多数の書類を持ち歩く負担を軽減できます。
※VNeIDは旅券、ビザ、TRCなどを完全に代替するものではありません。出入国時や正式な手続では、引き続き原本の提示が求められます。
居住申告と在留確認を効率化できる
システムが対応している場合、VNeIDは居住関連手続における本人確認情報の照合に役立ちます。
※外国人の一時滞在申告は、規定に従い適切に行う必要があります。各種申請を行う際は、ご自身の一時滞在申告が正しく完了しているか事前に確認することを推奨します。
民事取引・金融取引を支援する
一部の銀行、通信事業者、サービス提供者は、顧客確認(KYC)、登録情報の更新、取引の安全性向上のために電子識別情報を利用する場合があります。
※利用可否は、各事業者の最新の方針によって異なります。
デジタル化が進む将来のサービスに備えられる
ベトナムでデジタル政府の整備が進むにつれ、関連システムとの連携が拡大しています。将来的には、行政、税務、保険、銀行、生活関連サービスを利用するための重要な共通ツールになる可能性が高まっています。
【まとめ】VNeIDのメリットと実際の対応範囲
| メリットの区分 | 実際の対応範囲 |
|---|---|
| 電子本人確認 | アカウントが発行・有効化されている場合に利用を支援 |
| オンライン公共サービス | 各手続、システム、本人確認要件によって異なる |
| 電子書類の連携・表示 | データの同期状況と対応機能によって異なる |
| 銀行・通信・賃貸借契約 | 各事業者の受入方針によって異なる |
| 居住・出入国関連手続 | 本人確認を支援できる場合があるが、原本や対面手続は代替しない |
3. VNeID Level 2の登録を優先すべき人
ベトナムに長期滞在する場合は、VNeID Level 2アカウントの登録を優先することを推奨します。Level 1は基本的な本人確認に限られており、実務で役立つ行政機能の多くは、Level 2で利用可能になります。
・☐ 有効期間が6か月を超える一時滞在許可証(TRC)または永住許可証(PRC)を保有している方
・☐ ベトナム企業で正式に勤務する専門家、管理者、外国人労働者の方
・☐ 銀行取引または行政手続を頻繁に行う方
・☐ 長期賃貸借契約、インターネット、固定電話などの契約名義人になっている方
・☐ ベトナムで1年以上安定して生活する予定がある方
4. VNeIDをまだ登録しなくてもよいケース
ベトナムにいるすべての外国人が、直ちにVNeIDを登録する必要はありません。次のケースに該当する場合は、現時点で登録を見送っても問題ありません。
・観光客: 有効期間15~90日の観光ビザで入国し、滞在する方。
・短期出張者: 会議や商談のため、短期間のみベトナムに滞在する方。
・行政手続を自ら行わない方: 旅行会社のパッケージサービスを利用する方、または所属企業の担当者がすべての書類手続を代行してくれる方。

5. 外国人向けVNeID Level 1とLevel 2の違い
| 比較項目 | Level 1 | Level 2 |
|---|---|---|
| 登録方法 | 条件により、案内に従ってアプリ上で登録できる場合がある | 通常、管轄の出入国管理機関(公安)の窓口での対面手続が必要 |
| 確認データ | 基本情報のみ | 書類情報、顔写真、生体情報など、要求される詳細な確認情報 |
| 利用範囲 | 基本的な身分証明に適している | 長期滞在者や、手続・取引を頻繁に行う人に適している |
| 公共サービス | 手続によって利用が制限される場合が多い | より多くの機能を利用できる(各システムや手続規定によって異なる) |
| 書類連携 | 限定的 | データが同期されている場合、一部書類(TRCや免許証など)を連携・表示できる可能性がある |
| 注意点 | すべてのニーズに対応するわけではない | 旅券、ビザ、TRC・PRC、労働許可証の「原本」を完全に代替するものではない |
推奨事項:
外国人の場合、Level 1のみでは実用上のメリットが限定的です。可能であれば、管轄の出入国管理機関の窓口へ直接出向き、実務で役立つLevel 2を登録することを強く推奨します。
6. 登録前に準備するもの:外国人がVNeID Level 2をご本人が申請する際の必要書類
電子識別アカウント(Level 2)をご本人が申請する場合、事前に以下の書類と情報を準備してください。
・有効な旅券(パスポート)または国際渡航文書
・有効な一時滞在許可証(TRC)または永住許可証(PRC)
・電子識別アカウント発行申請書(TK01様式)※通常、受付窓口で提供されるか、所管機関の案内に従って準備します。
・ベトナムでご本人名義で契約している携帯電話番号
・現在利用中のメールアドレス
・VNeIDへ連携または更新したい情報や書類(希望する場合)
手続時には、照合のため必ず原本を持参する必要があります。また、受付機関にて規定に基づき、顔写真および生体情報の取得、データ確認が行われます。
※ご注意: Green Sun Vietnamでは、条件確認、必要書類のチェック、日本語・ベトナム語による手続説明など、申請前の準備を全面的にサポートいたします。ただし、原本の提示、対面での本人確認、生体情報の取得は、申請者ご本人が所管機関(公安等の窓口)へ直接赴いて行う必要があります。
7. 【FAQ】よくある質問
Q1. 外国人はVNeIDを登録したほうがよいですか?
ベトナムに長期滞在し、一時滞在許可証(TRC)や永住許可証(PRC)を保有している方で、行政手続や銀行取引を頻繁に行う方、または企業の代表者・管理者である場合は、登録を強く検討する価値があります。一方、観光や短期出張のみの場合は、急いで登録する必要はありません。
Q2. 外国人がVNeID Level 2を登録する際に必要な書類は何ですか?
通常、有効な旅券、有効なTRCまたはPRC、所定様式の申請書、ベトナムの携帯電話番号(ご本人名義)、メールアドレスが必要です。
Q3. 外国人はVNeIDを完全にオンラインで登録できますか?
Level 2アカウントの場合、完全オンラインでの登録はできません。出入国管理機関または所管機関の窓口へ直接出向き、書類の提示、情報確認、生体情報の取得を行う必要があります。
Q4. VNeIDは旅券や一時滞在許可証の代わりになりますか?
いいえ、完全に代替するものではありません。VNeIDは旅券、ビザ、TRC、労働許可証などの「原本」の代わりにはならないため、出入国時や正式な行政手続の場面では、引き続き要求された有効な書類(原本)を提示する必要があります。
Q5. 旅券(パスポート)を更新した場合、VNeIDはどうすればよいですか?
旅券を更新した場合はデータの不一致を避けるため、所管機関の案内に従い、一時滞在許可証やVNeIDアカウントの登録情報について、速やかに更新手続を行ってください。
Q6. Green Sun Vietnamは外国人に代わってVNeIDを申請(代行)できますか?
結論から申し上げますと、完全な代行はできません。原本の提示、本人確認、生体情報の取得といった必須手続は、外国人ご本人が直接行う必要があります。ただし、事前の条件確認、必要書類の準備サポート、手続の流れのご説明など、申請をスムーズに行うための言語・実務サポートはご提供可能です。
まとめ
現在のところ、VNeIDはすべての外国人に対する一律の義務ではありません。しかし、デジタル化が急速に進むベトナムで生活・勤務する外国人にとって、各種手続を効率化する「鍵」となり得る重要なツールです。
ご自身、または自社の外国人従業員が長期の一時滞在許可証を保有している場合は、余裕のある時期に最寄りの出入国管理機関でLevel 2の登録を済ませておくことをお勧めします。
VNeID Level 2の登録準備、Green Sun Vietnamがお手伝いします!
Green Sun Vietnamでは、外国人ご本人や企業様がスムーズにVNeID申請を行えるよう、事前の準備サポートを提供しています。
・一時滞在許可証(TRC)・永住許可証の有効状況の確認
・旅券、電話番号、メールアドレスなどの個人情報の事前チェック
・申請書の記入方法および持参書類の準備に関するご案内
・日本語・ベトナム語によるVNeID登録手続の詳細なご説明
・TRC、労働許可証、一時滞在申告、法人向けVNeIDなど、関連手続の総合コンサルティング
※上述の通り、本人確認や生体情報取得の代行はできません。ご本人が窓口へ行く必要があります。
ベトナムでのVNeID申請に向け、間違いのない書類準備やチェックリストの確認をご希望の方は、ぜひお気軽にGreen Sun Vietnamまでお問い合わせください。


ホーチミン支店コンサルタント
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